これからビジネスをはじめようと考えている人や、すでに小規模でもビジネスをはじめている人にとって、携帯電話を仕事用の電話として使い続けて良いのかは気になる問題ではないでしょうか。「ビジネスをするなら固定電話番号があったほうがいい」「携帯電話番号しか書いてない名刺だと相手から信頼されない」など聞いたことはありませんか。
この記事では固定電話番号を持つことのメリットと、スマートフォン・携帯電話から市外局番(固定電話番号)で発信する方法を詳しくご紹介します。現在、仕事で携帯電話を使うことに抵抗を感じている人、固定電話番号を導入するか迷っている人は是非ご覧ください。
市外局番(固定電話番号)を利用することで得られるメリットはビジネスに大きな影響を与えます。モバイル端末全体(携帯電話・PHS及びスマートフォン)の世帯保有率は96.1%、対して固定電話の世帯保有率は69.0%。固定電話を使用する人は減り、仕事に使う電話はスマホだけといった人も増えました。
しかしながら固定電話の信頼性が高いことは事実であり、銀行などの審査で有利になるケースもあります。取引先にとってもそれは同じです。携帯電話=個人とイメージしてしまう人も多く、連絡先が携帯電話しかない場合は会社としてきちんと対応してくれるのかなと不安に思われてしまいます。
また、携帯電話番号では会社の所在地がはっきりわかりませんが、市外局番が表示されれば、おおよその所在地がわかりますので比較的安心できるということも影響しています。
(参考:総務省|令和2年版 情報通信白書|情報通信機器の保有状況)
ここではスマートフォン・携帯電話から市外局番で発信する方法について、サービス内容、メリット、選び方の項目でご紹介します。
※一部のサービスはフィーチャーフォン(ガラケー)に対応していないサービスもありますのでご注意ください。
スマートフォンに専用アプリをインストールすることで、固定電話の市外局番を利用できるサービスがあります。個人の電話番号は維持しつつ、新たに固定電話の番号を取得し使い分けができるため、新しい電話機を買う必要がなく、電話回線の工事も不要ですぐに使えるため、気軽に市外局番の電話番号を導入することができるためビジネス利用におすすめです。
よく勘違いされがちですが「050」はIP電話で使われる番号で市外局番ではありません。固定電話アプリの中でも、市外局番を使用できるアプリと050番号のIP電話アプリがありますので間違えないようにしましょう。
代表的なアプリ:03plus、CITVPlusなど
アプリを使って市外局番の電話番号を導入するメリットは、初期投資の金額を抑えられることです。通常、市外局番の電話番号を取得するためには、電話回線の引込工事が必要になりますし、電話機も購入しなければばりません。市外局番が使用できるアプリを使うことで、それらの初期投資が不要になるため、コストダウンを図ることができます。
回線工事が不要になるということは、契約から実際に市外局番を利用できるようになるまでの期間を圧縮できるといったメリットにもつながります。アプリの場合、オンラインで本人確認が完結できれば書類のやりとりが不要になり、最短10分で開通できるサービスもあります。仕事で忙しいビジネスマンにとって、簡単に申込ができてすぐに利用できるサービスは非常にありがたいですよね。
固定電話番号を使用できるアプリはたくさんの種類があります。まず気をつけるべきは、固定電話番号が使用できても市外局番が使用できないアプリがあることです。050番号のIP電話アプリがこれに該当します。利用料金で比較するとIP電話アプリの方が安いため、IP電話を選びたくなってしまいますが市外局番の信頼性という最大のメリットを享受できなくなりますので、きちんと調べて市外局番が使えるアプリを選びましょう。
またアプリを提供している会社によって様々なオプションがあり、10分かけ放題、時間外アナウンス、留守番電話機能、転送電話などのサービスを有料のオプションを追加することで利用できます。自分のビジネスによって必要なオプションが変わりますので、複数のアプリを比較しどんなオプションがあるのかを確認してからアプリを選びましょう。
クラウドPBXを利用すれば、スマホ・携帯電話から市外局番で発信することができます。クラウドPBXとは、PBX(Private Branch eXchange)構内交換機をクラウド化することでインターネット上で通話や通信ができるサービスで、通話以外にも様々な機能を使用できることから業務効率改善のため、年々導入する企業が増えています。
クラウド上に主装置があるため、各種工事は不要ですし、機器のメンテナンス費用や保守点検のコストもかかりません。ウェブ上で全てが行われますのでアプリと同様にすぐに導入できます。
市外局番を使用できるアプリとの違いは、パソコンやタブレットでも通話ができることです。顧客情報などのビジネスに必要な情報を見ながら通話できるのは事業者には嬉しい機能です。
代表的なクラウドPBX:クラウドオフィスSOHO、モッテルなど
クラウドPBXのメリットは機能の拡張性に優れていながら、それほどコストがかからずサービスを利用できる点です。外線・内線の転送、留守番電話といった基本的な機能から、オプションを付けることでFAX機能を持たせたり、電話秘書代行サービスを利用することができます。特に電話代行サービスは電話対応の従業員を雇用するよりもお得で、確実に電話を受けてくれるので業務に集中することができ、まだスモールビジネス段階の個人事業主がぜひ利用したいサービスです。
これだけの機能が使えるのに、主装置はクラウド上にあるため導入工事の必要がなく、初期費用を抑え、契約から使用開始までの期間を短縮できます。
またクラウドPBXは様々な端末を電話機として使用できます。スマートフォンを使用できるのはもちろん、置型タイプのSIP電話機、パソコン、タブレットでも使用可能です。仕事にあわせて端末を使い分けできるので業務効率が改善できます。
クラウドPBXの需要は年々高まっているため、サービスも多種多様です。選ぶ際のポイントは現在の事業規模に合っているかです。拡張性が高いクラウドPBXですが、事業規模によってはCTIシステム(管理しているデータと電話番号を連携させ顧客情報を自動で表示させる機能)やIVR機能(音声案内で接続先を振り分ける機能)は必要ありません。必要なオプションだけを契約し、適正な料金設定となっているか確認しましょう。
無料トライアル期間があるサービスを選ぶのも良いでしょう。実際に利用することで必要な機能を見極めることができますし、音声品質もチェックできます。
また新しいシステムを導入する際にはトラブルに備えることも大事です。サポート体制が充実しているサービスを選んで万が一に備えましょう。
この記事では市外局番を使うことで得られるメリットとスマホ・携帯電話から市外局番で発信する方法について詳しく解説しました。電話番号は単なるツールではなく、事業を営む人にとっては信頼性を高める大事なものです。
固定電話番号を持っていないというだけでビジネスチャンスを逃してしまうのは非常にもったいないことですので、アプリやクラウドPBXを利用して固定電話番号の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
クラウドオフィスに発信致します。
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